こんにちは。守る会会員Kです。久しぶりに投稿します。
最近、身近な道端の草花を観察するという新たな楽しみに出会いまして、主に住まいのある京都市内でのことなのですが、5,6月の鹿背山城跡整備活動に参加した帰り道には木津でも「道草」を楽しんでみました。せっかくですので、木津で見かけた道草のうち、ちょうど花が咲いていたものを中心に写真で紹介したいと思います。
5月22日の整備活動の帰りは鹿背山から西へ、木津駅前を経て近鉄山田川駅まで歩きました。鹿背山会館前で解散後、しばらくは自然豊かな鹿背山集落の中を歩きます。
ウマノアシガタ(馬の脚形・キンポウゲ科キンポウゲ属・5月22日鹿背山鹿曲田)。鹿背山会館近くで見かけました。茎の根元から生える葉が馬の蹄の形に見えることからこの名がついたらしいのですが、全くはそうは見えません。別名の「キンポウゲ」の方をよく聞く気がするのは同じキンポウゲ属にハナキンポウゲのように〇〇キンポウゲという名が多いからかと思います。全体に毒があって、触るとかぶれ、食べると中毒をおこすそうです。
キツネノボタン(狐の牡丹・キンポウゲ科キンポウゲ属・5月22日鹿背山鹿曲田)。ウマノアシガタと同じキンポウゲ属で、似たところに咲いていました。やはり有毒らしいです。金平糖の様な実をつけていますが、もちろん食べてはいけません。わずかな違いの「ケキツネノボタン」というのもあるのですが、3つに裂けている葉の裂片が重なり合っているのでキツネノボタンと判断しました。
ウシハコベ(牛繁縷・ナデシコ科ハコベ属・5月22日鹿背山立ヶ尻)。春の七草のひとつに数えられる「はこべら」の仲間です。近年「はこべら」として売られているものは近代に帰化したコハコベという茎が紫がかったものらしいのですが、このウシハコベは在来種のミドリハコベに似ているように思います。雌しべ先の花柱が多く見えることと葉が大きなことでウシハコベと判断したのですが、正直なところ自信はありません。今度はより詳しく現地観察してみようと思います。
ヒメジョオン(姫女苑・キク科ムカシヨモギ属・5月22日鹿背山立ヶ尻)。そっくりなハルジオンとの区別が難しいですが、葉の付き方でヒメジョオンと判断しました。茎の断面ではっきりと区別できるようですが、むやみに傷つけることに気が引けます(鹿背山城跡整備で竹を伐り倒しまくったていることは棚に上げて。)。
ドクダミ(蕺草・ドクダミ科ドクダミ属・5月22日鹿背山立ヶ尻)。毒があるんじゃなくて、毒に効くことからついた名前なのですね。私はあの独特の臭いが嫌いではないです。薬草だけでなく、食材やお茶にもなるそうですが、口に入れるならば鹿背山のように自然豊かな場所に生えたものにしたいところです。
ユウゲショウ(夕化粧・アカバナ科マツヨイグサ属・5月22日鹿背山東大平)。一円玉くらいの大きさのピンクの可愛らしい花が群れで咲いているのをよく見かけます。「ゆうげしょう」という乙な名ですが、日本に入って来たのは明治時代だそうで、また、夕方に限らず昼間でもよく咲いています。
ノゲシ(野芥子・キク科ノゲシ属・5月22日鹿背山西大平)。葉がケシと似ているのでノゲシと名が付いたそうです。道草に興味を持つ以前、私は、でっかいタンポポだと思っていました。写真では石垣のすき間に生えて育ちがよくないようですが、ちゃんと土のあるところでは大きく育っているのをよく見かけます。
スギナ(杉菜・トクサ科トクサ属・5月22日鹿背山西大平)。シダ植物なので花は咲きませんが、石垣との組み合わせが芸術を感じさせます。除草剤などで「スギナに効く!」といったキャッチを目にしますので、農業や園芸では手ごわい雑草なのでしょう。「ツクシ」だと皆に可愛がられそうなイメージなのですが。
オニタビラコ(鬼田平子・キク科オニタビラコ属・5月22日鹿背山西大平)。漢字で書くと人の名前の様でもあります。春の七草の一つで「ほとけのざ」として知られる「コオニタビラコ」が田んぼの縁など湿潤な場所に生えるのに比べ、こちらは住宅街の道端などどこにでも生えています。小さなタンポポだと思われているかも知れません。
ムラサキカタバミ(紫片喰・カタバミ科カタバミ属・5月22日鹿背山西大平)。現代的な感覚だとパッと見たところでは「ピンク」だと思いますが、じっくり見てみると確かに「ムラサキ」です。小さく黄色い花の「カタバミ」に比べて葉が大きく、よく目立ちます。
カモジグサ(髢草・イネ科エゾムギ属・5月22日鹿背山西大平)。髢(かもじ)とは髪を結うときなどに足りない分を補う義髪のことだそうです。いわゆるヘアーエクステということでしょうか。こういう植物の名前は誰がいつどうやって名づけ、どのように定着していくのでしょうね。興味深く思います。イネ科は見た目に似た草が多いですが、道端で一番よく見かけるものの一つがこの草だと思います。
さて、まだ鹿背山地区からも出ていませんが、ひとまず11種。続きはまた。
※植物の名前の同定や解説?は素人によるものです。間違いなどお気づきの点がありましたらお知らせ下さると有難く存じます。
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